始まり10

最近は内面の鍛錬よりは、安易な矯正下着に興味を持ったらしく、今日もミルクたっぷりのショートケーキに舌鼓を鳴らしている。

でもなあ

幸せそう。

私はそう思う。

心の底ではそのケーキを何個も食べてみたい。

それも熱烈に。

まりん、食べる?

久美はやや意地悪な笑顔を浮かべて、フォークでケーキの一部を顔の前に出してくる。

要らない!

私は思わず、嘘を言う。

本当?

そうよ、私、久美のように意思弱じゃないし

そう力んでみせる。

ふ〜ん、そんなに何でも無理すると、お肌に悪いわよ

久美はそう脅す。

肌に悪い。

それは何よりも説得力がある。

何でもって?

私はケーキは我慢したけど、その他に我慢している積りはないのだ。

まずは甘いものでしょ?

ん、ま、まあ

私は最初の設問には素直に答える。

次は男、詰まり、ボーイフレンドを諦めている

久美はそう指摘する。

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